中学校新学習指導要領スタートと塾の形態
新学習指導要領スタート
新しい指導要領による学習が今年からスタートしました。
それぞれの学校現場で新指導要領に適合する取り組みが始まっています。
静岡県教育委員会では「各中学校による各々の活動」を重視しているようです。
県学力調査テスト(学調)がそれぞれの中学校によって扱い方が違うように新指導要領による取り組みの変化も各学校によって違ってきます。
県学力調査テスト(学調)が国の指針と違う扱いになっている学校があるように違いの様子も大きいかもしれません。
浜松北部中学など保護者向けに年間計画として活動内容を明確に案内をしている学校もありますので参考にしていきたいと思います。
新学習指導要領スタートして子供たちの評価方法が変化する中、学校現場の先頭に立つ方から「内申を1にせざるを得ない生徒が増える」
塾関係の識者からは「内申重視傾向がより強くなる」
という意見が聞こえます。
以前、ふくろうの森から発刊した冊子で詳細を記したように、すでに「内申重視」の方向性であったところからさらにその傾向が強くなっていくとの見方です。
塾の形態
「集団授業」「宿題」「模試」「自習」環境を整備する集団授業型形態が50年ほど前。
30年前ほどから1対1、1対2のパーティション個別の形態ををパッケージ化したチェーン塾、フランチャイズ塾がどんどん全国に広がってきました。
ここ清水でも、フォレスタ教材を使ったパッケージ指導の塾が1ずいぶんと多くなってきました。地元の方にとっては新鮮に感じられるかもしれません。
一定の成果を求めるのであれば「きちんと通う」「きちんと塾の宿題をやる」ことで実現できる指導形態です。
近隣の県や都の状況からみると時代遅れ感はありますが、かつて、ふくろうの森でもそれを実行してきたことですので、それが確かなものであると言うことができます。
数時間の研修で学習指導未経験の大学生でも一定レベルの講習が可能なため、今後もこの形態を採用して塾開業する起業家は増えていくと思います。
ふくろうの森が教室を開校したのが2004年、パーティション個別の形態からスタートしました。
7年ほどこの形態を追求してきましたが「満足度と実情の乖離、宿題依存、成長目標の限定」などのパッケージ個別の限界から現在のパーティションをすべて取り外した個別自律に切り替えたのが10年ほど前のことです。
ふくろうの森が採用した個別自律の形態は、その頃すでに近隣の神奈川・東京・愛知ではしっかり定着している指導形態でした。
パッケージ個別と違い、生徒の「成長のゴール設定」に限界がなく、生徒の「内発的動機と成長」に障壁がないことが大きな特徴です。
「やろうと思ったらとことん伸びる」を実現できる魅力があります。
しかしパッケージ個別と比較すると、はるかに高い指導者の経験スキルが問われること、ずいぶんと高い講習費が必要になること、パッケージ個別のような凡庸化は難しい形態であるため地方への広がりは少なく清水では今現在もまったく認知されていないといえる指導形態です。
ふくろうの森では、個別指導歴10年以上の講師による学習指導が可能なことに合わせてフォレスタ教材を使ったパッケージ個別指導のノウハウがあることから個別自律の形態は極自然に採用していくことができました。
今回の学習指導要領変更による学校指導と評価の変動を思考すると、この個別自律のフレームを活かした「新たな指導形態」の構想が浮かんできます。
ここ清水の環境でそれを検討して実現していくのは、ずいぶんと難しいこと、間違いなく大きな誤解を受けるであろうことは充分理解していますが学校教育変化のこの時期に合わせて、試行を繰り返し、実際に活動をしていきたいと思います。
ふくろうの森では「一人ひとりの成長」に焦点を合わせた学習活動をします。
そのためには「満足度」を指標にしないという選択すらもいとわないことがあります。
パッケージ個別、家庭教師の活動をピタリと止め、清水では、まったく認知のない個別自律を開始したのはそのためです。
学習指導形態の試行は、生徒と保護者の方々との連携が不可欠です。
土日を使った勉強会などで、実際の学習をしたり、ご意見を直接伺ったりしながら進めていきたいと思います。
何卒、ご協力をお願いいたします。
100人目
個別自律のフレームを活用した新たな指導形態。それは毎年一度は頭をよぎる、毎年一度は講師と検討してきたものでもあります。
私たちが「新たなこと」を考えたり行動したりするとき、時を同じくして同じ考えや行動をする方が世界には何人も存在しているものです。
その数がある程度になると、まったく関わったことがないところでも横のつながりがあるかのような状況が起きます。100人目の現象です。
今回、そのようなことがあり、ふくろうの森が思考してきた形態をすでに取り組みしている方と夏休み明けから共同することができる機会に恵まれました。
とてもうれしく感じています。